タイ王国、特に北部には、十数の山岳民族が住んでいます。その多くは中国・雲南省やミャンマー、ラオスと言った近隣諸国から移り住んで来たと言われています。各民族ごとに、独特の文化・言語・風習を持ち共存して来ました。

彼らは元々、焼畑農耕を営み、米や穀物、野菜などの栽培、それに畜産によって自給自足に近い生活を送ってきました。ところが、タイ王国も近代化の道を進むにあたり、自然環境保護の観点から１９８５年に森林伐採と焼畑を全面的に禁止し、山岳民族の人たちは新たな土地の開墾が実質的に不可能な状態になりました。農業での生計に希望を失った人々は、賃金労働者として都市に流れますが、学歴がなく、タイ語が話せないことが雇用の障壁になったり、差別や不当な条件での労働を強いられると言う現状です。そのような悪循環の中、多くの山岳民族は、麻薬密売に手を出し、自らが中毒になったり、麻薬取引の抗争に巻き込まれたりして死亡するケースが後を絶ちません。また、若い女性は人身売買のターゲットになりやすく、都心部で強制的に性産業に従事させられてしまいます。

当サイトで扱う商品は（タイパンツを除く）、一つ一つ山岳民族の人達によって作られた物です。また製造から品質管理まで、クリスチャンのフェアトレード団体のサポートを受けている為、タイの製品にありがちな雑な縫製の物はありません。彼らが作る緻密で色彩豊かな商品を日本の皆様にも紹介出来たらと思っています。